こんにちは、管理栄養士ライターのあんでぃです。
梅干しは、コンビニのおにぎりやお弁当、お茶漬けなど、日本人にとってとても親しみのある食べ物ですよね。
クエン酸が多く含まれており、食べると元気になるため、疲労時や風邪のひいた際にはご飯やお粥などと一緒に食べた経験がある方もいるのではないでしょうか?
しかし、梅干しが上記以外にも数多くの健康効果を有していることは、あまり知られていません。
そこで本記事では、
- 梅干しの健康効果
- 梅干しを食べる最適なタイミング
などを解説します。
梅干しの具体的な健康効果と効能を知り、積極的に生活に取り入れていきましょう!
管理栄養士として病院で3年半勤務後「正しい栄養の情報をより多くの人に届けたい」という思いでライターへ転身。得意分野である栄養・健康管理に関する記事を中心に執筆活動をしている。動物園と相撲が好き。
Twitter:@andou0827
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梅干しの健康効果は平安時代から認められていた!
梅干しが初めて文献に登場したのは、平安時代中期です。
当時の天皇が病気にかかられた際、梅干しと昆布を入れたお茶を飲んで回復したという記録があるほどです。
また戦国時代の合戦や日清・日露戦争では、連日の戦いで疲弊した兵士のために、梅干しや梅エキスを使用した食料が作られていました。
上記の通り、梅干しははるか昔から栄養価・健康効果の高い食べ物として認められ、日本人に食べられてきました。
現在では、日々の研究によって具体的な健康効果の裏付けもされ始めています。
梅干しの健康効果・効能10選
梅干しには以下のような健康効果や効能があります。
- 疲労回復
- 抗酸化作用
- 殺菌効果
- 整腸作用
- ピロリ菌の抑制効果
- 抗がん作用
- 血圧の上昇抑制
- 糖尿病予防効果
- 脂肪燃焼効果(ダイエット効果)
「こんなに多いの?」と思われた方も多のではないでしょうか?
1つずつ、詳しく説明していきますね。
ただし、効果には個人差がありますので、ご注意ください。
疲労回復(乳酸の分解)
梅干しはイメージしただけで唾液がでてくるほど、すっぱい食品です。
梅には酸味成分がいくつか含まれていますが、最も含有量が多いのは「クエン酸」で、クエン酸は疲労回復効果が期待できます。
人間の体は、腸から吸収された食物を分解し、体を動かすエネルギーを生成します。
しかし、過度な活動を行うことでエネルギーを生み出すサイクルが円滑に回らなくなり、体内では「乳酸」がたまり続けます。
乳酸は体内に蓄積することで筋肉運動や代謝に障害が出る物質ですが、梅干しに含まれているクエン酸は、体内の乳酸の分解を助けてくれる働きを持っています。
運動後に疲れやすいと感じている方は、ぜひ梅干しを食べてみてくださいね。
抗酸化作用(老化防止)
最近の研究で、酸素には強い毒性があり、老化現象につながることが判明しました。
私達が酸素を利用して生きている理由は、毒に耐えるだけの防御機能を備えているということです。
ただ、脳梗塞や炎症などが起きると体の防御機能が弱まり、体内は「酸化ストレス」というものが生じている状態になります。
梅に含まれている色素成分「フラボノイド」は、植物性の抗酸化物質であり、酸化ストレスを強く抑制する働きがあります。
抗菌・抗ウイルス効果
先述したとおり、梅干しにはクエン酸が豊富に含まれていて、また
- リンゴ酸
- コハク酸
など複数の「有機酸」も含まれています。
有機酸には、食中毒菌であるサルモネラ菌などの繁殖を抑える効果があり、梅干しは抗菌効果の高い食品と言えますね。
また、近年では新型コロナウイルスも流行しており、感染予防が重視される世の中となってきました。
2022年6月には、梅干し抽出物に抗コロナウイルス作用があると判明しています。
梅干しを食べたり、梅酢を使ったうがいを行うことで、ウイルス予防の効果も期待できます。
整腸作用(胃腸の改善)
梅干しを口にいれると、唾液の分泌は2〜3倍に増加します。
唾液には「アミラーゼ」と呼ばれる糖質を分解する酵素が含まれており、胃の消化を促進します。
実際に、動物を使った研究では、梅から抽出した成分を投与したラットの胃の消化速度が上昇したという結果が得られました。
また、梅肉エキスにはO-157や腸炎ビブリオなど、胃腸にダメージを与える菌の活動を抑制する働きが期待できます。
梅干しは、みなさまの胃腸の健康にも役立つでしょう。
ピロリ菌の抑制効果
胃の粘膜に炎症を起こし、慢性胃炎や胃がんの原因となるピロリ菌。
現在日本の人口1億2600万人に対して、3500万人が感染していると言われています。
梅干しに含まれている「シリンガレシノール」という成分には抗酸化作用の他に、ピロリ菌の抑制効果があります。
実験の中では、ピロリ菌の運動を90%以上阻害しました。
1日に何個も食べるのではなく、毎日習慣的に摂取するようにして、胃腸の環境を整えて起きましょう。
抗がん作用
梅干しには「MK615」という抗がん作用のある成分が含まれています。
MK615は、下記のがん細胞に対しての抗がん作用があるといわれています。
- すい臓がん
- 肝がん細胞
- 乳がん
- 大腸がん
- 肺がん
- 食道がん
- 胃がん
- 悪性リンパ腫
臨床実験ではなく試験管での実験のため、実際の治療にはまだ使われてはいませんが、数多くのガンに対する効果が期待できるのは驚きですよね。
血圧の上昇抑制(高血圧予防)
梅干しは塩分濃度が高いため敬遠される方も多い食品の1つですが、実は血圧の上昇を抑制する効果が期待できます。
高血圧は、「アンギオテンシンⅡ」というホルモンによって血管が収縮することで起こります。
最近の研究で、梅を摂取すると「アンギオテンシンⅡ」の働きを80〜90%も抑えられることが判明しました。
また、梅に含まれる「カリウム」という成分には、体内にある余分な塩分を排出する働きもあります。
食べ過ぎは逆効果になるため要注意ですが、少量の梅干しを継続的に食べることで、高血圧の改善が期待できるでしょう。
血糖降下作用(糖尿病の予防)
炭水化物を摂取すると、胃や小腸で消化・吸収され、ブドウ糖となって血糖値が上昇します。
急上昇した血糖値は「インスリン」というホルモンによって低下しますが、インスリンの働きが感じにくい状態となると、血糖値が低下しにくくなります。
これがいわゆる高血糖状態であり、糖尿病にもつながるものです。
動物実験にはなりますが、梅エキスには血糖値を低下させ、インスリンの感受性を改善することが判明しています。
梅干しを継続的に食べることで、糖尿病を予防できる可能性があるでしょう。
脂肪燃焼効果(ダイエット効果)
梅干しに含まれる「バニリン」という成分には、脂肪燃焼効果があり、ダイエットに役立ちます。
紀州産梅干しを使った実験ですが、食べた梅干しは小腸で吸収され、脂肪を蓄えている脂肪細胞に刺激を与えることがわかりました。
刺激によって脂肪細胞の燃焼が始まるため、体重の減少が期待できるということです。
また、和歌山県に住む女性201人を対象とした調査では、紀州産梅干しを食べている人は食べていない人と比較して、肥満度を簡単に表すBMI値が低いという結果が出ています。
梅干しはダイエットをしている方にもおすすめしたい食品です。
梅干しについてよくある質問
ここからは、梅干しについてよくある質問について回答します。
- 梅干しを毎日食べるのは問題ない?
-
梅干しは、毎日食べても問題ありません。
ただし、塩分濃度の高い食品ですので、1日に1〜2粒ほどにしておきましょう。
また、赤梅干しに使われている赤しそも栄養価が高い食品なので、一緒に食べることをおすすめします。
- 梅干しは朝食・昼食・夕食のどのタイミングで食べるべき?
-
健康効果をあまり意識しないのであれば、朝食・昼食・夕食の好きなタイミングでOKです。
ただし、健康効果を高めるという意味ではそれぞれおすすめのタイミングがあるので、以下もご参考ください。
- 脂肪燃焼効果が高まるタイミングは?
-
就寝前に食べるのがいいでしょう。
睡眠時に消費される基礎代謝を向上でき、太りにくい状態を作ることが期待できます。
- 血糖降下作用が高まるタイミングは?
-
食べ始めに接種するのがおすすめです。
食事中に急上昇する血糖値を低下させ、血圧上昇を抑える働きを高められます。
まとめ
以上、梅干しの健康効果やおすすめの食べるタイミングについて紹介しました。
「梅はその日の難逃れ」という言葉があるほど、梅干しは私たちの体に良い影響を与える食品です。
血糖値を低下させる働きや高血圧抑える働きなど、数多くの健康効果が期待できるため、ぜひ日々の食事に取り入れることをおすすめします。
ただし、塩分濃度の高い食品ですので、食べ過ぎは禁物。
1日1〜2粒程度が適量ですので、ぜひ意識してみてくださいね!
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